抽選に使われたリクエストカードは集計され、リクエストの多かった順に「今月のBest10」としてまとめ、店内に貼り出します。

こちらは2014年5月の「Best10」。かなり前のものですが、紫陽花のイラストがきれいだったので採用しました。

この時、8位にランクインしている「♪紫陽花の花が好きになりました」ですが、翌6月にはトップになっています。

8月は「♪夏の思い出」、9月に「♪里の秋」、10月に入ると「♪山小屋のともしび」、木枯らしが吹く頃になると「♪冬の星座」、新年を迎えてからは「♪早春賦」、肌寒い3月は「♪なごり雪」、とリクエストの上位曲は次々に変わっていきます。

「Best10」からも季節が感じられますね。

次にご紹介するのは、40周年を迎えた2019年に集計された「家路歴代リクエストBest10」です。

1位にランキングされた「♪私の愛した街」で歌われているのは、北アイルランドのロンドンデリーの街です。「♫軍隊の前にひざまづいた」けれど「♫でも街の人は絶望していない」とドラマチックに歌い上げるこの曲は、リクエストが重なる日もあるほど人気があります。毎月常に上位に来ていましたから、総合トップもうなづけます。

2位の「♪ホウセンカ(鳳仙花)」は中島みゆきの方ではなく戦前に、韓国の洪蘭坡(ホン・ナンパ)氏によって作られた曲です。哀愁漂う旋律の中に強さを秘めた、その美しいメロディーは心に響き、一度聞いたら忘れられません。

6年後につけられたのが、植民地支配の苦しみと開放への願いを鳳仙花に託した詩だったことからこの曲は、「抗日歌」として愛唱され、現在でも「日本人には歌って欲しくない」と思っている方もいるようです。でも良い歌は良い。「歌は国境を越える」の好例と言えそうです。

ところで、3位に入っている「♪友よ今日も歌っているか」がどんな歌かご存知ですか?実はこれ、寺井一通氏が作ってくれた家路の応援歌なんです。店を知っている方なら歌詞を見て、「これは家路のことだ!」とガッテンしてでいただけることでしょう。

多分この店でしか聞けない家路のオリジナル曲。「聞きたい」「覚えたい」と思われた方は、迷わずリクエストカードに曲名を書いて下さい。最後の繰り返しでは、「♫二階の小さな店で~」の「店」を「家路」と差し替えて歌いましょう。それが「♪友よ今日も歌っているか」を歌う時のお決まりになっています!

家路について うたごえタイム さあ歌いましょう!